Redis 7.0

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Redis 7.0 は 2022年4月27日にリリースされた Redis Ltd. 製のインメモリデータストアです。セキュリティサポートは 2024年7月29日に終了しており、現在はセキュリティパッチが提供されていません。さらに、移行先として検討されることの多かった Redis 7.2・7.4 も 2026年5月5日に EOL を迎えました。現在セキュリティサポートを受けられるのは Redis 8.x のみです。本記事では Redis 7.0 の主要機能と Redis 8.0 への移行手順を解説します。

Redis 7.0 のサポート期限一覧

バージョン リリース日 アクティブサポート終了 セキュリティサポート終了
Redis 6.2 2021-02-22 2022-04-27(終了済み) 2026-05-05(終了済み)
Redis 7.0(対象) 2022-04-27 2023-08-15(終了済み) 2024-07-29(終了済み)
Redis 7.2 2023-08-15 2024-07-29(終了済み) 2026-05-05(終了済み)
Redis 7.4 2024-07-29 2025-05-02(終了済み) 2026-05-05(終了済み)
Redis 8.0(推奨) 2025-05-02 サポート中 サポート中

Redis のサポートポリシー
Redis は新しいマイナーバージョンがリリースされると前バージョンのアクティブサポートが終了し、その後一定期間セキュリティパッチのみが提供されます。2026年5月5日時点で Redis 7.4 以前はすべてサポートが終了しており、現在セキュリティパッチを受け取れるのは Redis 8.x のみです。

基本情報

  • リリース日: 2022年4月27日
  • 最終バージョン: 7.0.15
  • アクティブサポート終了: 2023年8月15日(終了済み)
  • セキュリティサポート終了: 2024年7月29日(終了済み)
  • 後継製品: Redis 8.0(現行推奨)
  • 主な新機能: Redis Functions・Sharded Pub/Sub・Multi-part AOF・ACL v2 強化・コマンドイントロスペクション改善
  • ライセンス: BSD 3-Clause(7.0 時点)

Redis 7.0 の主な特徴

Redis 7.0 は Redis の歴史の中でも特に機能追加の多いメジャーリリースです。スクリプト管理・Pub/Sub の強化・永続化の改善など、エンタープライズ用途での利用を意識した機能が数多く導入されました。

Redis Functions

Redis 7.0 で導入された Redis Functions は、EVAL による都度送信の Lua スクリプトに代わるサーバーサイドスクリプトの仕組みです。スクリプトをライブラリとしてサーバー側に永続保存でき、FCALL コマンドで呼び出せます。スクリプトの管理・バージョン管理が容易になり、複数のクライアントから同じロジックを再利用できます。Redis 8.0 でも引き続き推奨される機能です。

Sharded Pub/Sub

Redis Cluster 環境での Pub/Sub の問題(全ノードにメッセージがブロードキャストされる非効率さ)を解決するために Sharded Pub/Sub が導入されました。SSUBSCRIBESUNSUBSCRIBESPUBLISH コマンドを使用し、チャンネルをハッシュスロットに基づいてシャーディングできます。大規模 Cluster 環境でのスループットが大幅に向上します。

Multi-part AOF と永続化の改善

AOF(Append Only File)の書き込みを複数ファイルに分割する Multi-part AOF が導入されました。AOF の書き換え(rewrite)時のディスク使用量とメモリ使用量が削減され、大容量データセットでの信頼性が向上します。また AOF のタイムスタンプ付きログにより、特定時点へのデータ復元(PITR: Point-in-Time Recovery)が可能になりました。

サポート終了後のリスク

Redis 7.0 はセキュリティパッチの提供が終了してから約10ヶ月が経過しています。この間に発見された CVE は修正されないまま放置されています。

1. 未修正 CVE の累積

2024年7月以降に発見された Redis の脆弱性に対するパッチは提供されません。Redis はインターネット公開サービスのバックエンドで広く使われており、権限昇格・情報漏洩・DoS といった脆弱性が悪用されるリスクがあります。特にデフォルト設定のままポート 6379 を外部に公開している環境は危険です。

2. クラウドマネージドサービスでの強制対応

Amazon ElastiCache・Azure Cache for Redis・Google Cloud Memorystore は EOL バージョンのサポートを段階的に廃止しています。サービス側が強制アップグレードを実施する前に自主移行を完了させることで、予期せぬダウンタイムや設定の意図しない変更を防げます。

3. ライセンス変更による影響

Redis 7.0 は BSD ライセンスが適用された最後のメジャーバージョン系列の一つです。Redis 7.4 以降は RSALv2 + SSPL に変更されており、OSSとして自由に利用・再配布する用途には制限が生じます。Redis 7.0 から Redis 8.x に移行する際は、新しいライセンス条件を事前に確認してください。

推奨される移行先

Redis 7.0 から Redis 8.0 への移行は後方互換性が高く、基本コマンドはほぼそのまま動作します。Redis Functions を既に利用している場合は 8.0 との互換性も確保されています。

Redis 8.0 — 推奨(現行安定版)

  • リリース日: 2025年5月2日
  • 最終バージョン: 8.0.6
  • 主な更新: LMPOP/ZMPOP・OBJECT FREQ による LFU 管理強化・ACL カテゴリ拡充・Redis Functions の安定化
  • メリット: 現在唯一セキュリティサポートを受けられるバージョン。Redis Functions 等の 7.0 機能と高い互換性
  • ライセンス: RSALv2 + SSPL(BSD ライセンスが必要な場合は Valkey を検討)

Valkey — OSS フォーク(BSD ライセンス継続)

  • 概要: Redis のライセンス変更を受け、Linux Foundation が主導する OSS フォーク(Redis 7.2 ベース)
  • 互換性: Redis プロトコル完全互換。既存クライアントライブラリをそのまま使用可能
  • メリット: BSD ライセンス維持。AWS ElastiCache・GCP Memorystore が Valkey 対応を進めている
  • 注意点: RediSearch・RedisJSON 等の Redis 固有モジュールは含まれない

移行時の注意点

Redis Functions のライブラリ移行
Redis 7.0 で Redis Functions を使用している場合、FUNCTION DUMP コマンドでライブラリをエクスポートし、新環境で FUNCTION RESTORE で復元できます。関数の動作は Redis 8.0 でも互換性が維持されています。

設定ファイルの確認
Redis 7.x で変更された設定オプション名(hash-max-listpack-* 等への改称)は Redis 8.0 でも引き継がれています。古い設定名は警告として表示される場合があるため、redis.conf の設定名を新しい名称に更新してください。

ライセンス条件の確認
Redis 8.0 は RSALv2 + SSPL ライセンスです。SaaS として Redis 機能を提供する場合や、クラウドサービスとして配布する場合はライセンス条件を確認してください。BSD ライセンスが必要な環境では Valkey を検討してください。

サーバーのリフレッシュか、マネージドキャッシュへの移行か

Redis 7.0 を稼働させているサーバーは3年以上経過しているケースが多く、OS・ハードウェアの更新タイミングとしても適切です。Redis のアップグレードと合わせてマネージドキャッシュサービスや VPS への移行を検討することで、運用負荷の軽減とインフラ全体の近代化を実現できます。

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公式情報