Redis 7.2

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Redis 7.2 は 2023年8月15日にリリースされた Redis Ltd. 製のインメモリデータストアです。アクティブサポート(新機能・バグ修正)は 2024年7月29日に終了していますが、セキュリティサポートは現在も継続中です。Redisのサポートポリシーでは「最新安定版 + 2つの旧バージョン」がセキュリティパッチを受けるため、Redis 8.x がリリースされた現在も 7.4・7.2 はセキュリティサポートの対象です。本記事では Redis 7.2 のサポート状況と Redis 8.0 または Valkey への移行手順を解説します。

Redis 7.2 のサポート期限一覧

サポート種別 開始日 終了日 現在のステータス
アクティブサポート(新機能・バグ修正) 2023-08-15 2024-07-29 終了済み
セキュリティサポート 2024-07-29 未発表 継続中

Redis OSS のサポートポリシー
Redis OSS は「最新安定版 + 前2バージョン」がセキュリティパッチを受けるポリシーです。Redis 8.x リリース後は 8.x・7.4・7.2 がサポート対象となっています。Redis 7.2 はアクティブサポート(新機能・バグ修正)が 2024年7月29日(Redis 7.4 リリース日)に終了していますが、セキュリティパッチは引き続き提供されています。

基本情報

  • リリース日: 2023年8月15日
  • 最終バージョン: 7.2.14
  • アクティブサポート終了: 2024年7月29日(終了済み)
  • セキュリティサポート終了: 未発表(継続中)
  • 後継製品: Redis 8.0(現行推奨)・Valkey(OSS フォーク)
  • ライセンス: BSD 3-Clause(7.x 系まで)
  • 主な新機能: Triggers サポート(RedisGears ベース)、クラスタモードのパフォーマンス改善、コマンド統計の拡充、クライアントエビクション制御(client-no-evict)

アクティブサポート終了後のリスクと移行の必要性

アクティブサポートは 2024年7月29日に終了しており、新機能追加・バグ修正は行われません。現時点ではセキュリティパッチは継続していますが、将来的には提供が停止する予定であり、早めの移行計画を立てることを推奨します。

1. セキュリティ脆弱性の未修正

セキュリティサポート終了後は、新たに発見された CVE に対するパッチが提供されません。Redis はインメモリで認証情報・セッショントークン・個人情報を扱うケースが多く、脆弱性の放置は情報漏洩やデータ改ざんのリスクに直結します。外部公開されている Redis エンドポイントや、アプリケーションから直接アクセスされる環境は特に注意が必要です。

2. エコシステムとの非互換

Redis クライアントライブラリ(redis-py、ioredis、Jedis 等)は最新の Redis バージョンに向けた開発が進んでおり、古いバージョン固有のバグ対応は縮小されます。また、AWS ElastiCache・Azure Cache for Redis・Google Cloud Memorystore などのマネージドサービスも、Redis バージョンのサポートライフサイクルに合わせてアップグレード要件を設けています。

3. 新機能・パフォーマンス改善の享受できない

Redis 7.4 では SFLAGS(Server-side function flags)の改善、Hash フィールドの有効期限設定(Hash Field Expiration)など、運用性を高める機能が追加されました。Redis 8.x ではベクトル検索・全文検索の統合、ACL の強化など、AI ワークロードや大規模環境向けの機能が充実しています。7.2 に留まる限り、これらの恩恵を受けられません。

推奨される移行先

Redis 7.2 からの移行先は2つの選択肢があります。ライセンスの継続性・機能要件・運用コストを考慮して選択してください。

Redis 8.0 — 推奨(現行安定版)

  • リリース日: 2025年5月2日
  • 最新バージョン: 8.0.6
  • ライセンス: RSALv2 / SSPLv1(BSD から変更)
  • 主な変更点: LMPOP/ZMPOP・ACL カテゴリ拡充・OBJECT FREQ による LFU 管理強化・Redis Functions 安定化
  • メリット: 現在唯一セキュリティサポートを受けられるバージョン。マネージドサービスのサポート対象
  • 注意点: SaaS・クラウドサービスへの組み込みは SSPLv1 の制約を受ける。商用利用前にライセンス審査を必ず実施
  • 適したケース: ライセンス審査が完了している場合、マネージドサービスを利用する場合

Valkey — Redis OSSフォーク(BSD ライセンス継続)

  • 管理主体: Linux Foundation(2024年3月〜)
  • ライセンス: BSD 3-Clause(継続)
  • 互換性: Redis 7.2 / 7.4 と高い互換性
  • クラウドサポート: AWS ElastiCache・GCP Memorystore が Valkey に対応済み
  • メリット: Redis 8.x のライセンス変更を回避しつつ、OSSとしての継続性を確保できる
  • 適したケース: Redis 8.x のライセンス変更を受け入れられない場合、OSSコンプライアンスを重視する場合

移行時の注意点

Redis 7.2 → 7.4 のアップグレード
同一メジャーバージョン内のアップグレードのため、後方互換性は高く保たれています。バイナリを置き換えてサービスを再起動するだけで移行できる場合がほとんどです。アップグレード前に redis-cli INFO server でバージョンを確認し、redis-cli CONFIG REWRITE で設定を保存してください。

RDB / AOF の互換性
Redis 7.2 の RDB ファイルは Redis 7.4 および 8.x で読み込み可能です。ただし、7.4 以降で保存した RDB を 7.2 にロールバックすることはできません。アップグレード前に必ずバックアップを取得してください。

Redis 8.x へのライセンス確認
Redis 8.0 以降は RSALv2 / SSPLv1 ライセンスに変更されています。SaaS 形式でサービスを提供している場合や、OSS プロジェクトに Redis を組み込む場合は、法務部門またはライセンス専門家に確認が必要です。社内業務システムでの利用は一般的に問題ありませんが、確認を推奨します。

Sentinel / Cluster 構成の確認
Redis Sentinel または Cluster 構成の場合、全ノードを順次アップグレードする必要があります。Cluster モードでは CLUSTER INFO でクラスタ状態を確認しながら、1台ずつローリングアップグレードを実施してください。

物理サーバーの更新か、マネージドサービスへの移行か

Redis 7.2 の保守フェーズ移行を機に、セルフホスト型からマネージドサービスへの移行を検討する企業も増えています。AWS ElastiCache・Azure Cache for Redis・Google Cloud Memorystore は Valkey 対応を進めており、OSS ライセンスを維持したまま運用負荷を軽減できます。

VPS上でセルフホストする場合は、最新の OS 環境と合わせて Redis 7.4 または Valkey をクリーンインストールし、データをマイグレーションする方法が堅実です。

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公式情報