SQL Server 2022は、2022年11月16日にリリースされたMicrosoftのオンプレミスデータベース管理システムです。Azure連携機能の大幅強化とクエリパフォーマンスの向上が特徴で、後継のSQL Server 2025(2025年11月リリース)が登場するまでの最新版でした。本記事では、SQL Server 2022のサポート終了日と、SQL Server 2019・2017からの移行方法について解説します。
SQL Server 2022 のサポート期限一覧
| バージョン | リリース日 | メインストリーム終了 | 延長サポート終了(EOL) |
|---|---|---|---|
| SQL Server 2022 | 2022-11-16 | 2028-01-11 | 2033-01-11 |
固定ライフサイクルポリシー
SQL Serverは固定ライフサイクルポリシーに従い、リリースから5年間のメインストリームサポートと、その後5年間の延長サポートが提供されます。SQL Server 2022は2028年1月まで新機能・バグ修正対応が含まれるメインストリームサポートフェーズです。
基本情報・最新CU
- 最新CU: CU24(2026年3月12日リリース)
- 現在のフェーズ: メインストリームサポート(2028年1月11日まで)
- 対応OS: Windows Server 2019以降、Red Hat 8.0以降、Ubuntu 20.04以降、SUSE Linux 15以降
- Azure連携: Azure Synapse Analytics、Azure SQL Managed Instance、Microsoft Purviewとの連携が可能
- 前バージョンからの互換性: SQL Server 2019(互換レベル150)からのアップグレードで大部分のコードが動作
SQL Server 2022 の主な新機能
SQL Server 2019から2022への移行で利用できるようになる主な機能を紹介します。
Azure連携の強化
Azure Arc対応SQL Server管理やAzure Synapse Linkによるリアルタイム分析連携が可能になりました。オンプレミスのままでもAzureのサービスを活用するハイブリッド構成が取りやすくなっています。
クエリパフォーマンスの改善
インテリジェントクエリ処理(IQP)の機能が拡張され、パラメータセンシティブプランの最適化やメモリ許可フィードバックの改善が追加されています。特定のクエリパターンで顕著なパフォーマンス向上が期待できます。
セキュリティの強化
Always Encrypted機能の拡張や、Microsoft Entra ID(旧Azure AD)認証のサポート強化が追加されています。レジリエントバッファープールによる高速データベース復旧も改善されています。
サポート終了後のリスク
SQL Server 2022の延長サポートが終了する2033年1月11日以降も使用し続けた場合、以下のリスクが生じます。
1. セキュリティ脆弱性の放置
EOL後はセキュリティパッチが提供されなくなります。新たに発見されたCVEへの対処がなくなるため、データ漏洩・不正アクセスリスクが増大します。金融・医療・官公庁系のシステムでは特に規制対応の観点からも問題になります。
2. 新しいOSや周辺ツールとの非互換
Windows ServerやLinuxの将来バージョンとの互換性が保証されなくなります。また、.NETやODBCドライバ、各種ETLツールの新バージョンへの対応も担保されなくなります。
3. コンプライアンス対応の困難化
ISMSやSOC2、PCI DSSなどのセキュリティ認証ではサポート切れソフトウェアの使用に対してリスク対応の説明が求められます。2033年以降は計画的な次世代DBへの移行が必要になります。
推奨される移行先
SQL Server 2022の後継としてSQL Server 2025が2025年11月18日にリリースされています。オンプレミスを継続するならSQL Server 2025への移行が基本パスとなりますが、クラウド移行も有力な選択肢です。
SQL Server 2025(オンプレミス継続)
- リリース日: 2025年11月18日
- サポート期間: メインストリーム 2031年1月まで、延長サポート 2036年1月まで
- メリット: AI機能・ネイティブベクター検索の追加。Azure連携のさらなる強化。SQL Server 2022からのインプレースアップグレード対応
- 適したケース: オンプレミス環境を維持したい場合、社内ポリシーでクラウド移行が困難な規制業種
Azure SQL Database(クラウド移行)
- サポート期間: クラウドサービスのため終了日なし
- メリット: インフラ管理不要。自動バックアップ・自動パッチ。HA/DRが標準搭載
- 適したケース: 新規アプリケーション開発、スケーラビリティが求められるシステム
Azure SQL Managed Instance(クラウド移行)
- サポート期間: クラウドサービスのため終了日なし
- メリット: SQL Serverとほぼ100%の互換性。SQL AgentやCLR、リンクサーバーをそのまま移行可能
- 適したケース: SQL Server 2022の機能をフルに使っており、アプリケーション改修を最小限にしたい場合
移行時の注意点
データベース互換性レベルの管理
SQL Server 2022のデフォルト互換性レベルは160です。SQL Server 2019(レベル150)からアップグレードする場合、既存DBの互換性レベルは自動的には変更されません。新機能を活用するには手動で160に変更しますが、その前にクエリ動作の変更点を確認してください。
移行前のバックアップ
アップグレード前に完全バックアップを取得し、ダウングレード手順も事前に確認しておくことを推奨します。SQL Server 2022からSQL Server 2019へのダウングレードは公式にはサポートされていません。
サードパーティ製品の互換性確認
利用しているETLツール(SSIS等)、BI ツール(SSRS、Power BIゲートウェイ等)、監視ツールがSQL Server 2022に対応しているか、各ベンダーのサポートマトリクスを確認してください。
移行期間の目安
小規模環境(DB数10以下)で1〜2ヶ月、中規模環境(DB数10〜50)で3〜6ヶ月を目安に計画を立てることを推奨します。
アップグレードか、VPSへの移行か
SQL Server 2017・2019をオンプレミスサーバーで運用している場合、SQL Server 2022へのインプレースアップグレードが最もシンプルな移行方法です。ただし、ハードウェアの老朽化が重なるタイミングでは、VPS(仮想プライベートサーバー)への移行も合わせて検討する価値があります。
VPSに移行することで、ハードウェア保守からの解放と柔軟なリソース変更が可能になります。SQL Serverのライセンスは別途必要ですが、インフラコストの最適化につながります。
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公式情報
- SQL Server 2022 ライフサイクル – Microsoft
- SQL Server 2022 ビルドバージョン一覧 – Microsoft
- SQL Server 2022 リリースノート – Microsoft