SQL Server 2016

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SQL Server 2016は、2016年6月1日にリリースされたMicrosoftのリレーショナルデータベース管理システムです。Always EncryptedやJSON対応など多くの機能を導入したバージョンですが、延長サポートが2026年7月14日に終了します。メインストリームサポートはすでに2021年7月13日に終了しており、EOLまで残りわずかです。本記事では、SQL Server 2016のサポート終了日と、早急に取るべき移行アクションについて解説します。

SQL Server 2016 のサポート期限一覧

バージョン リリース日 メインストリーム終了 延長サポート終了(EOL)
SQL Server 2016 2016-06-01 2021-07-13 終了済み 2026-07-14(まもなく)

固定ライフサイクルポリシー
SQL Serverは固定ライフサイクルポリシーに従い、リリースから5年間のメインストリームサポートと、その後5年間の延長サポートが提供されます。SQL Server 2016はこの両方のサポート期間が終わりを迎えており、残り時間はわずかです。

基本情報・最新バージョン

  • 最終バージョン: Service Pack 3(SP3)
  • 現在のフェーズ: 延長サポート(2026年7月14日終了予定)
  • 対応OS: Windows Server 2012 / 2012 R2以降(Windowsのみ対応。Linux対応はSQL Server 2017以降)
  • 後継製品: SQL Server 2019(2019年11月4日リリース)、SQL Server 2022(2022年11月16日リリース)、SQL Server 2025(2025年11月18日リリース)
  • 主な特徴: Always Encrypted、Row-Level Security、JSON対応、PolyBase、In-Memory OLTP強化、クエリストア

延長サポート終了まで残りわずか

SQL Server 2016の延長サポートは2026年7月14日に終了します。現時点ですでに移行の余裕が非常に少なく、早急な対応が必要です。

メインストリームと延長サポートの違い

  • メインストリームサポート(終了済み): セキュリティ更新+バグ修正+新機能リクエスト対応+設計変更対応
  • 延長サポート(まもなく終了): セキュリティ更新のみ。バグ修正や機能追加は有償サポート契約が必要

延長サポート終了後にMicrosoftが提供するExtended Security Update(ESU)を購入すれば、最大3年間(2029年7月まで)セキュリティパッチを受け取り続けることができます。ただしESUの費用は年々増加するため、あくまで移行期間の一時的な措置として位置付けるべきです。なお、Azure Virtual Machine上でSQL Server 2016を実行している場合はESUが無償で提供されます。

サポート終了後のリスク

2026年7月14日に延長サポートが終了すると、すべての公式サポートが停止します。その後もSQL Server 2016を使い続けた場合、以下のリスクが生じます。

1. セキュリティ脆弱性の放置

EOL後はセキュリティパッチが提供されなくなります。新たに発見されたCVEへの対処がなくなるため、SQLインジェクション・権限昇格・リモートコード実行といった攻撃リスクが増大します。Always Encryptedなどの暗号化機能を使っていても、DBエンジン自体の脆弱性は防げません。

2. 新しいOSやミドルウェアとの非互換

Windows Server 2025以降との互換性が保証されなくなります。ODBCドライバや.NETの新バージョンとの互換性も担保されなくなるため、周辺ツールのアップデートができなくなる可能性があります。

3. コンプライアンス・監査対応の困難化

ISMSやPCI DSS、SOC2等の情報セキュリティ規格では、EOLを迎えたソフトウェアの使用に対してリスク管理策の明示が求められます。金融・医療・官公庁系のシステムでは、サポート切れのDBMSを使用し続けることで監査での指摘や取引先要件違反につながる可能性があります。

推奨される移行先

SQL Server 2016からの移行先は、オンプレミスを維持するかクラウドへ移行するかによって変わります。EOLまでの時間が限られているため、移行先の選定と計画立案を今すぐ開始することを強く推奨します。

SQL Server 2025(オンプレミス継続・最長サポート)

  • サポート期間: メインストリーム 2031年1月まで、延長サポート 2036年1月まで
  • メリット: 現行世代で最長のサポート期間。ネイティブベクター検索・AI統合機能の追加。次回の移行コストを最も先送りできる
  • 適したケース: 長期的なオンプレミス運用を前提とした場合、2030年代まで移行を避けたい場合

SQL Server 2022(オンプレミス継続)

  • サポート期間: メインストリーム 2028年1月まで、延長サポート 2033年1月まで
  • メリット: 既存のT-SQLコード・ストアドプロシージャの大部分がそのまま動作。インテリジェントクエリ処理の強化。Azure連携機能の追加
  • 適したケース: オンプレミス環境を維持したい場合、既存のSQL Server運用ノウハウを活かしたい場合

Azure SQL Database(クラウド移行)

  • サポート期間: クラウドサービスのため終了日なし(常に最新)
  • メリット: サーバー管理不要。自動バックアップ・自動パッチ適用。使用量に応じた課金
  • 適したケース: インフラ管理コストを削減したい場合、スケーラビリティが必要な場合

Azure SQL Database 公式ページ(Microsoft)

Azure SQL Managed Instance(クラウド移行)

  • サポート期間: クラウドサービスのため終了日なし
  • メリット: SQL Serverとの高い互換性。SQL AgentやCLR、リンクサーバーなどの機能を維持したままクラウド移行が可能
  • 適したケース: SQL Serverの機能をフルに使っており、アプリケーション改修を最小限にしたい場合

Azure SQL Managed Instance 公式ページ(Microsoft)

移行時の注意点

互換性レベルの確認
SQL Server 2016のデータベース互換性レベルはデフォルト130です。SQL Server 2022へ移行後も互換性レベルを130のまま運用できますが、新機能を活用するには160への変更が推奨されます。段階的に140(2017相当)→150→160と上げることで、変更による影響を最小化できます。

PolyBase機能の確認
SQL Server 2016でPolyBaseを使用している場合、SQL Server 2022ではPolyBase v2へ移行することになります。設定方法や対応データソースが変更されているため、事前の動作確認が必要です。

移行前のバックアップとテスト
本番環境への適用前に、ステージング環境でのアップグレードテストを必ず実施してください。特にストアドプロシージャ・トリガー・Always Encryptedの設定・リンクサーバーの動作確認が重要です。

移行期間の目安
小規模環境(DB数10以下)で1〜2ヶ月、中規模環境(DB数10〜50)で3〜6ヶ月を目安に計画を立てることを推奨します。2026年7月のEOLを考えると、すでに移行作業の開始が急務です。

アップグレードか、VPSへの移行か

SQL Server 2016をオンプレミスサーバーで運用している場合、2016年前後に導入したハードウェアは老朽化のタイミングと重なります。SQL Server 2022へのインプレースアップグレードだけでなく、このタイミングでVPS(仮想プライベートサーバー)への移行を合わせて検討することで、ハードウェア保守費用の削減とリソースの柔軟なスケールアップが可能になります。

VPS上でSQL Serverを運用することで、物理サーバーの老朽化リスクを解消しながら移行コストを最適化できます。

公式情報