Amazon Linux 2のメンテナンスサポートは 2026年6月30日 に終了します。直接アップグレードパスは存在しないため、新規インスタンスへの移行作業を今すぐ開始してください。
Amazon Linux 2は、2017年にAWSが提供を開始したLinuxディストリビューションです。2026年6月30日にメンテナンスサポートが終了し、以降はセキュリティパッチを含む一切の更新が停止します。有償延長サポート(ESU)は提供されておらず、この日が実質的な最終期限です。本記事では、Amazon Linux 2のサポート終了日と、Amazon Linux 2023への移行方法について解説します。
サポート期限一覧
| フェーズ | 期間 | 提供内容 | 現在のステータス |
|---|---|---|---|
| メインストリームサポート | 〜2025年6月30日 | 新機能・セキュリティ更新・バグ修正 | 終了済み |
| メンテナンスサポート(EOL) | 〜2026年6月30日 | 重大なセキュリティ修正のみ | 残り約1ヶ月(2026年6月30日) |
AWSのサポートポリシー
Amazon Linux 2はAWSが独自に管理するディストリビューションです。メンテナンスサポート終了後はセキュリティパッチを含む一切の更新が停止します。RHEL系のような有償延長サポート(ESU)は提供されていないため、2026年6月30日が実質的な最終期限です。
基本情報
- 提供開始: 2017年(AWS公式Linuxディストリビューション)
- 最新カーネル: 5.10系(LTS)
- 後継製品: Amazon Linux 2023(2023年3月15日リリース済み)
- 直接アップグレード: 不可(新規インスタンスへの移行が必要)
- 対応アーキテクチャ: x86_64、ARM64(Graviton対応)
- パッケージマネージャー: yum(RPMベース)
サポート終了後のリスク
2026年6月30日以降、以下のリスクが発生します。
1. セキュリティ脆弱性の放置
新たに発見された脆弱性に対するパッチが提供されなくなります。WebサーバーやAPIサーバーとして外部公開している環境では、既知の脆弱性を突いた攻撃の標的になるリスクが高まります。PCI DSS・SOC 2・ISO 27001などの認証維持も困難になります。
2. AWSサービスとの非互換
新しいAWSサービスやSDK、CLIの最新バージョンがAmazon Linux 2をサポート対象外とするケースが増えていきます。SSMエージェントやCloudWatch Agentなど、AWSが提供するエージェント類も段階的に更新が停止します。
3. AWSサポートへの問い合わせ対象外
EOL後はOS起因の問題についてAWSテクニカルサポートへの問い合わせが受け付けられなくなります。インシデント発生時の対応が自己責任となり、ダウンタイムが長期化するリスクがあります。
推奨される移行先
Amazon Linux 2からの移行先として、AWSが公式に推奨するAmazon Linux 2023が第一候補です。他のLinuxディストリビューションへの移行も選択肢に含まれます。
Amazon Linux 2023(推奨)
- サポート期間: 2028年3月まで(予定)
- メリット: AWSが公式推奨、Graviton対応、カーネル6.1系、dnfによるパッケージ管理、セキュリティ強化(SELinux有効・OpenSSL 3.x)
- 適したケース: 現在EC2上でAmazon Linux 2を使用している大半のケース、AWSサービスとの連携を重視する場合、移行コストを最小化したい場合
📦 移行先の環境構築にVPSも選択肢に
EC2からの移行タイミングで、コスト最適化・ベンダー分散の観点からVPS移行を検討するケースも増えています。
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Ubuntu 22.04 LTS / 24.04 LTS
- サポート期間: 22.04は2027年4月まで(標準)、24.04は2029年4月まで(標準)
- メリット: 豊富なドキュメント、apt/snapによるパッケージ管理、コンテナ利用との相性が良い
- 適したケース: オープンソースソフトウェアを多用する環境、Dockerやkubernetes環境、エンジニアのUbuntu習熟度が高いチーム
AlmaLinux 9 / Rocky Linux 9
- サポート期間: 2032年まで
- メリット: RHEL互換、yumからdnfへの移行が比較的容易、長期サポート
- 適したケース: RHEL互換環境を維持したい場合、既存のRPMパッケージ資産を活用したい場合、社内標準がRHEL系の場合
移行時の注意点
直接アップグレード不可
Amazon Linux 2からAmazon Linux 2023への直接アップグレードパスは存在しません。新規インスタンスを起動し、アプリケーションを移植する形での移行が必要です。
SELinuxがデフォルトで有効
AL2023ではSELinuxがEnforcingモードで起動します。AL2ではデフォルト無効だったため、移行後にアプリケーションがアクセス拒否される場合があります。まずPermissiveモードで動作確認し、audit2allowでポリシーを生成してください。
Extras Library(amazon-linux-extras)の廃止
AL2で利用していたamazon-linux-extrasコマンドはAL2023では使えません。対象パッケージはdnfリポジトリから直接インストールします。
Python 2系の非搭載
AL2023にPython 2は含まれていません。Python 2系で書かれたスクリプトはPython 3への書き換えが必要です。
移行期間の目安
環境の棚卸しから本番切り替えまで、最低1〜2ヶ月の移行期間を確保することを推奨します。EOLまで残り約5週間のため、今すぐ着手してください。
EC2の継続利用か、国内VPSへの移行か
Amazon Linux 2はAWS EC2専用のOSです。すでにクラウド環境での運用が前提となっているため、移行先も引き続きAWSを利用するケースがほとんどでしょう。
ただし、この機会にコスト最適化やベンダー分散の観点から国内VPSへの移行を検討するケースもあります。Amazon Linux 2023と同等のLinux環境を、より低コストで構築できる点はVPSのメリットです。
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